筋肉の弛緩について 《 原則Ⅰの補足説明 》

 

 通常、筋肉の収縮につきましては、子供の頃から体育の時間を始めとして、様々な局面で練習を積んでいます。

 そのため、筋収縮については脳や神経に障害をお持ちの方以外は、特に問題が生じることはありません。


 ところが、筋肉の弛緩については、その感覚が分からないという方が多数おられます。

 筋肉を収縮させる練習は数多く行なっているにもかかわらず、筋肉を弛緩させる練習は、ほとんど行なったことが無いという方も多いのでは無いでしょうか。

 

 筋肉を弛緩させるということは、TP体操を行なうにあたって、その効果が出るかどうかの分かれ目であります。

 つまり、効果の発現にとって最も重要なところは、筋肉の弛緩が上手に行なうことが出来るかどうかに掛かっていると言っても過言ではありません。


 普段からスポーツなどを行なっており、運動神経の発達した方は、筋肉の弛緩についても1回の指導で理解される場合がほとんどです。

 

 一方、普段から運動不足で体の硬い方ほど、筋肉の弛緩を実感でき無い方が多いように思われます。

 また、筋肉を弛緩できない原因の一つとして、精神的な緊張が継続しているため、体中の筋肉が無意識的に収縮し続けている場合も考えられます。


 このような方の場合、スポーツなど、通常の運動をすればするほど益々体が硬くなって、疲労感も増加するという傾向があります。

 その対応として、緊張を緩和させるリラクゼーションのトレーニングをTP体操と併せて行なう必要があるかも知れません。